ムーヴカスタム試乗レポート【carview】
■全身まるごと一新
そのムーヴの変身ぶりは、細部を見るまでもなく“顔に書いてある”かのようだ。従来どおり、新型にもムーヴとムーヴカスタムの2バリエーションがある。フレンドリーキャラを受け継ぐムーヴは、曲線を活かしたやわらかな印象のフロントグリルといい、丸みを帯びた花びらのようなボンネットといい、これまでの直線的な箱型からは想像もつかない、なんとも豊かな表情をたたえている。Aピラーから伸びるラインはスムーズにリアエンドまで流れ込み、ドッシリ感と軽やかさが同居するという、これまでにない斬新なニュー・モノフォルムを描く。これはエスティマに代表される最新ミニバンのモノフォルムを彷佛させ、今では軽自動車市場にあふれるハイトワゴンタイプのライバルたちを、上質感や洗練度で一歩も二歩もリードした感じだ。
一方ムーヴカスタムは、同じくニュー・モノフォルムといえどもスポーティさと迫力が前面に出され、ヘッドライト形状、グリル、バンパーとも専用のデザイン。左右の大型フォグランプもカスタムのみに標準装備され、クールで力強い印象を十分に醸し出す。ムーヴユーザーの大半はこちらのカスタムを選ぶそうだが、さすが元祖「ちょいワル系」だけあって、ツボを押さえて勝負に出た感じだ。
■ソニカ譲りのパワートレインは上々
生まれ変わったのはもちろん、スタイルだけではない。メカニズムの進化にも注目である。評価の高いソニカ同様、新世代にスイッチしたパワートレインは、ベースとなるのは660ccの直3DOHCに4速ATという組み合わせ。可変バルブタイミングやスーパーインテリジェント触媒などでグッと性能アップしたエンジンは、グリーン税制に適合する高い環境性能を実現し、ATも新開発されたものだ。
ムーヴカスタムにはそのほかに、660cc直3DOHCターボエンジンを搭載する2つのグレードがあり、RSにはCVT、Rには4速ATがそれぞれ組み合わされている。このCVTもソニカで初採用されたものだが、滑らかなターボの吹け上がりと相性バッチリの加速感は、プレミアムカーにも匹敵すると思わせるほどの質感。近々、NAモデルにもCVT搭載のグレードが追加設定される予定だ(※編集部注:06年12月発売予定)
試乗したのは都心から少し離れた市街地で、広い直線もあれば見通しの悪いカーブもあり、すれ違いの難儀な細道、畑を突っ切る悪路、長い登り坂といったバラエティーに富んだシチュエーションである。先に走らせたNAのカスタムでまず感じたのは、ダンボールから鉄板になったかのようなボディの剛性感と安定感だった。高剛性サイドメンバーなどでアップしたねじり剛性は約10%だというが、パワートレイン全体に施された剛性対策なども効いているのか、実際にはそれ以上に感じられた。そのせいもあってか、走るごとにだんだんアクセルに込める力が強くなってゆき、気付けばレッドゾーンすれすれの走り方をしていたが、不快な騒音は抑えられて風切り音はほとんどなく、ATのレスポンスがいいのでエンジンに耳をつんざかれることもなかった。
ターボのフィーリングはヤンチャというより大人っぽく、高速クルージングを試してみたくなる味付けだ。最上級グレードのカスタムRSでは、ローダウンされたサスペンションにスタビライザーなどのチューンが加わり、タイヤは16インチ。その乗り心地はもう、軽自動車の域を飛び越えている。
■セルシオを凌ぐ広さ!?
ムーヴ人気を支えてきた要素、広い空間と使い勝手の良さは軽の中で1、2を争うものだろう。新型でもやはりそこは譲れない、とコツコツ稼いだ結果はアラびっくり、ライバルたちを大きく引き離す驚異的な数値を叩きだした。プラットフォームを新しくし、ホイールベースは先代よりも100mm延長された2490mmで、ダイハツの軽自動車では最大となった。室内長2110mm、室内幅1350mmはいずれもクラス最大級。そして1065mmという前席と後席の間の広さは、なんとセルシオさえも凌いでいるという。確かに後席に座ってみると、足を組んでもまだまだ余裕のスペースで、255mmのスライドや左右独立リクライニングがどんな体型にも応えてくれそうだ。
さて運転席では、アーチ形のインパネとセンターメーターというデザイン性と、先代のコラムシフトから使いやすいインパネシフトへ移行した操作性、そして手の届くところに計9つものポケットを備える使い勝手と、そろって向上が実感できる。シート形状も肌触りも、ホッとするような心地良さだ。ただ小柄な女性にとっては、シートリフターとチルトステアリングがオプションになってしまったのは納得がいかない。安全で快適なドライブのために必要な基本装備に、1万5750円を出さなくてはいけないとは。しかしそれを除けば、ドア開口部のステップをえぐったデザインにし、足が通りやすくなったことで乗降性を良くしたり、多くのグレードにオートエアコンやキーフリーシステム、リバース連動付きドアミラーなどの快適装備が付いたりと、満足どころか贅沢すぎるほどだ。またムーヴの伝統ともいえる横開きのドアを持つラゲッジは、狭い場所で少しだけ開けて出し入れできる利点にファンが多い。シートアレンジは後席のレバーを引くだけのワンモーションで、フルフラットから長尺物対応モード、ロングソファモードなど定番を押さえてある。
これらのとことん煮詰めたユーティリティは、革新的なデザイン、進化した走りと融合し、新型ムーヴをこれまでになくオールマイティな魅力でいっぱいにしたようだ。
そのムーヴの変身ぶりは、細部を見るまでもなく“顔に書いてある”かのようだ。従来どおり、新型にもムーヴとムーヴカスタムの2バリエーションがある。フレンドリーキャラを受け継ぐムーヴは、曲線を活かしたやわらかな印象のフロントグリルといい、丸みを帯びた花びらのようなボンネットといい、これまでの直線的な箱型からは想像もつかない、なんとも豊かな表情をたたえている。Aピラーから伸びるラインはスムーズにリアエンドまで流れ込み、ドッシリ感と軽やかさが同居するという、これまでにない斬新なニュー・モノフォルムを描く。これはエスティマに代表される最新ミニバンのモノフォルムを彷佛させ、今では軽自動車市場にあふれるハイトワゴンタイプのライバルたちを、上質感や洗練度で一歩も二歩もリードした感じだ。
一方ムーヴカスタムは、同じくニュー・モノフォルムといえどもスポーティさと迫力が前面に出され、ヘッドライト形状、グリル、バンパーとも専用のデザイン。左右の大型フォグランプもカスタムのみに標準装備され、クールで力強い印象を十分に醸し出す。ムーヴユーザーの大半はこちらのカスタムを選ぶそうだが、さすが元祖「ちょいワル系」だけあって、ツボを押さえて勝負に出た感じだ。
■ソニカ譲りのパワートレインは上々
生まれ変わったのはもちろん、スタイルだけではない。メカニズムの進化にも注目である。評価の高いソニカ同様、新世代にスイッチしたパワートレインは、ベースとなるのは660ccの直3DOHCに4速ATという組み合わせ。可変バルブタイミングやスーパーインテリジェント触媒などでグッと性能アップしたエンジンは、グリーン税制に適合する高い環境性能を実現し、ATも新開発されたものだ。
ムーヴカスタムにはそのほかに、660cc直3DOHCターボエンジンを搭載する2つのグレードがあり、RSにはCVT、Rには4速ATがそれぞれ組み合わされている。このCVTもソニカで初採用されたものだが、滑らかなターボの吹け上がりと相性バッチリの加速感は、プレミアムカーにも匹敵すると思わせるほどの質感。近々、NAモデルにもCVT搭載のグレードが追加設定される予定だ(※編集部注:06年12月発売予定)
試乗したのは都心から少し離れた市街地で、広い直線もあれば見通しの悪いカーブもあり、すれ違いの難儀な細道、畑を突っ切る悪路、長い登り坂といったバラエティーに富んだシチュエーションである。先に走らせたNAのカスタムでまず感じたのは、ダンボールから鉄板になったかのようなボディの剛性感と安定感だった。高剛性サイドメンバーなどでアップしたねじり剛性は約10%だというが、パワートレイン全体に施された剛性対策なども効いているのか、実際にはそれ以上に感じられた。そのせいもあってか、走るごとにだんだんアクセルに込める力が強くなってゆき、気付けばレッドゾーンすれすれの走り方をしていたが、不快な騒音は抑えられて風切り音はほとんどなく、ATのレスポンスがいいのでエンジンに耳をつんざかれることもなかった。
ターボのフィーリングはヤンチャというより大人っぽく、高速クルージングを試してみたくなる味付けだ。最上級グレードのカスタムRSでは、ローダウンされたサスペンションにスタビライザーなどのチューンが加わり、タイヤは16インチ。その乗り心地はもう、軽自動車の域を飛び越えている。
■セルシオを凌ぐ広さ!?
ムーヴ人気を支えてきた要素、広い空間と使い勝手の良さは軽の中で1、2を争うものだろう。新型でもやはりそこは譲れない、とコツコツ稼いだ結果はアラびっくり、ライバルたちを大きく引き離す驚異的な数値を叩きだした。プラットフォームを新しくし、ホイールベースは先代よりも100mm延長された2490mmで、ダイハツの軽自動車では最大となった。室内長2110mm、室内幅1350mmはいずれもクラス最大級。そして1065mmという前席と後席の間の広さは、なんとセルシオさえも凌いでいるという。確かに後席に座ってみると、足を組んでもまだまだ余裕のスペースで、255mmのスライドや左右独立リクライニングがどんな体型にも応えてくれそうだ。
さて運転席では、アーチ形のインパネとセンターメーターというデザイン性と、先代のコラムシフトから使いやすいインパネシフトへ移行した操作性、そして手の届くところに計9つものポケットを備える使い勝手と、そろって向上が実感できる。シート形状も肌触りも、ホッとするような心地良さだ。ただ小柄な女性にとっては、シートリフターとチルトステアリングがオプションになってしまったのは納得がいかない。安全で快適なドライブのために必要な基本装備に、1万5750円を出さなくてはいけないとは。しかしそれを除けば、ドア開口部のステップをえぐったデザインにし、足が通りやすくなったことで乗降性を良くしたり、多くのグレードにオートエアコンやキーフリーシステム、リバース連動付きドアミラーなどの快適装備が付いたりと、満足どころか贅沢すぎるほどだ。またムーヴの伝統ともいえる横開きのドアを持つラゲッジは、狭い場所で少しだけ開けて出し入れできる利点にファンが多い。シートアレンジは後席のレバーを引くだけのワンモーションで、フルフラットから長尺物対応モード、ロングソファモードなど定番を押さえてある。
これらのとことん煮詰めたユーティリティは、革新的なデザイン、進化した走りと融合し、新型ムーヴをこれまでになくオールマイティな魅力でいっぱいにしたようだ。
carview.co.jpより抜粋
ムーヴカスタム試乗レポート【autobytel.japan.com】
■驚きの後席の広さを持つ室内空間
今度のムーヴは実に4代目となる。初代から受け継がれてきた箱型スタイルを脱ぎ捨てて、セミワンモーションフォルムというボディラインを採用してきたのにはいささか驚いた。ダイハツにはタントという箱型マルチワゴンがあることだし、時代に即した正しい選択だと思うのだが、今までのユーザーに受け入れられるかどうか、余計なお世話だが少々心配なところではある。
インテリアもかなり斬新だ。先代もそうだったが、ムーヴはダッシュボード&インパネのラインにかなり凝ったデザインを採用してくる。先代は出っ張ったインパネのいちばん上にエアコンの吹き出し口があったりして、視界的にもあまり評判がよろしくなかったが、新型は同じく上に出っ張ってはいるものの視界の妨げになっていないのは、さすがのレイアウトといったところ。ユニークな形状から光が差し込むようなデザインになっていて、イルミネーションに凝るムーヴらしいなぁと頷かされるところである。
さて、パッケージング新しくなり、そこに生み出されたのは室内空間の広さだ。特に目を見張るのは後席の広さである。255mmもスライドする後席をいちばん後ろに下げると余裕で足が組めてしまうほど。なんでもあの超高級セダンよりも広いというからビックリしてしまう。ちなみに身長175cmくらいの男性のドライビングポジションに合わせ、シートをいちばん前にスライドしても、まだ膝が当たらないくらい余裕があるのには、もうただただ驚くしかないといったところだ。
■最速級の走り味のムーヴカスタムRS
新しくなったのはスタイルだけではない。プラットフォームもエンジンもトランスミッションも、今度のムーヴはすべてが新しいのである。オリジナルのムーヴはNAエンジンのみ、ムーブカスタムにはNAとターボが用意されている。そこに5MTと4ATとCVTが組み合わせによって用意されているというワケだ。中でも、NA+CVTという組み合わせは今回が初となる。
さすがにアクセルペダルを踏み込み高回転域に突入すると騒がしいが、クルージングレベルならばまったく問題ナシ。それよりなにより燃費が10・15モード23km/Lというのが、ガソリン高騰のご時世嬉しい限りである。最速セットとなるソニカ譲りのターボ+CVTの組み合わせになっても21.5km/Lを達成しているというのだから、やはりCVTはかなり効くようだ。
ちなみにこのターボ+CVTの組み合わせは言うまでもなく余裕たっぷりなことこの上ナシである。NAモデルのハンドリングは安定志向だが、乗り心地も抜群によくて、かなり路面の悪いところでも上手くショックをいなしてくれるので、ドライバーのオシリにガツンという衝撃が伝わることはまったくないレベルに仕上がっている。
■上級車からの乗換え組みも納得の1台
高級セダン並みの広さと見合うようにといったワケではないだろうが、スペシャリティ装備も満載されている。なんとムーヴカスタムには、レーザーレーダーとカメラを組み合わせて、前走車との追突事故を防いでくれるプリクラッシュセーフティシステムや、車線から逸脱しそうになったときに知らせてくれる車線逸脱警報機能(レーンキープアシストシステム)が用意されているのである。もちろん軽初の採用だ。他にもソニカから採用された、レーダークルーズコントロールも用意されるなど至れり尽くせりなのだ。
そのムーヴカスタムだが、最上級モデルとなるRSは走り味も最速級である。ローダウンサスペンションやスタビライザー、そして16インチタイヤを履かされた足回りのおかげで、面白いほどキビキビした走りをしてくれるのだ。かといって乗り心地は日常使いレベルで納得できるくらいに収まっているので、マルチワゴンでも走りを楽しみたいというオーナーにはピッタリの選択である。全体的に質感が高く、ダウンサイジングしたいけど、機能はダウンしたくないという上級車からの乗換え組みも納得の1台に仕上がっているのが新型ムーヴなのだ。
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今度のムーヴは実に4代目となる。初代から受け継がれてきた箱型スタイルを脱ぎ捨てて、セミワンモーションフォルムというボディラインを採用してきたのにはいささか驚いた。ダイハツにはタントという箱型マルチワゴンがあることだし、時代に即した正しい選択だと思うのだが、今までのユーザーに受け入れられるかどうか、余計なお世話だが少々心配なところではある。
インテリアもかなり斬新だ。先代もそうだったが、ムーヴはダッシュボード&インパネのラインにかなり凝ったデザインを採用してくる。先代は出っ張ったインパネのいちばん上にエアコンの吹き出し口があったりして、視界的にもあまり評判がよろしくなかったが、新型は同じく上に出っ張ってはいるものの視界の妨げになっていないのは、さすがのレイアウトといったところ。ユニークな形状から光が差し込むようなデザインになっていて、イルミネーションに凝るムーヴらしいなぁと頷かされるところである。
さて、パッケージング新しくなり、そこに生み出されたのは室内空間の広さだ。特に目を見張るのは後席の広さである。255mmもスライドする後席をいちばん後ろに下げると余裕で足が組めてしまうほど。なんでもあの超高級セダンよりも広いというからビックリしてしまう。ちなみに身長175cmくらいの男性のドライビングポジションに合わせ、シートをいちばん前にスライドしても、まだ膝が当たらないくらい余裕があるのには、もうただただ驚くしかないといったところだ。
■最速級の走り味のムーヴカスタムRS
新しくなったのはスタイルだけではない。プラットフォームもエンジンもトランスミッションも、今度のムーヴはすべてが新しいのである。オリジナルのムーヴはNAエンジンのみ、ムーブカスタムにはNAとターボが用意されている。そこに5MTと4ATとCVTが組み合わせによって用意されているというワケだ。中でも、NA+CVTという組み合わせは今回が初となる。
さすがにアクセルペダルを踏み込み高回転域に突入すると騒がしいが、クルージングレベルならばまったく問題ナシ。それよりなにより燃費が10・15モード23km/Lというのが、ガソリン高騰のご時世嬉しい限りである。最速セットとなるソニカ譲りのターボ+CVTの組み合わせになっても21.5km/Lを達成しているというのだから、やはりCVTはかなり効くようだ。
ちなみにこのターボ+CVTの組み合わせは言うまでもなく余裕たっぷりなことこの上ナシである。NAモデルのハンドリングは安定志向だが、乗り心地も抜群によくて、かなり路面の悪いところでも上手くショックをいなしてくれるので、ドライバーのオシリにガツンという衝撃が伝わることはまったくないレベルに仕上がっている。
■上級車からの乗換え組みも納得の1台
高級セダン並みの広さと見合うようにといったワケではないだろうが、スペシャリティ装備も満載されている。なんとムーヴカスタムには、レーザーレーダーとカメラを組み合わせて、前走車との追突事故を防いでくれるプリクラッシュセーフティシステムや、車線から逸脱しそうになったときに知らせてくれる車線逸脱警報機能(レーンキープアシストシステム)が用意されているのである。もちろん軽初の採用だ。他にもソニカから採用された、レーダークルーズコントロールも用意されるなど至れり尽くせりなのだ。
そのムーヴカスタムだが、最上級モデルとなるRSは走り味も最速級である。ローダウンサスペンションやスタビライザー、そして16インチタイヤを履かされた足回りのおかげで、面白いほどキビキビした走りをしてくれるのだ。かといって乗り心地は日常使いレベルで納得できるくらいに収まっているので、マルチワゴンでも走りを楽しみたいというオーナーにはピッタリの選択である。全体的に質感が高く、ダウンサイジングしたいけど、機能はダウンしたくないという上級車からの乗換え組みも納得の1台に仕上がっているのが新型ムーヴなのだ。
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